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第23回 幸せのための住宅なのにね
私は現在3DKのアパートに住んでいます。
寝るときは、子供と妻は一緒ですが、
つい最近までは自分だけ違う部屋でした。
今は、夜遅く帰ってきても
家族全員で同じ部屋で寝るようにしています。
子供はまだ小さいですから
親と一緒に寝るのにまだ抵抗ありません。
子供が成長したら、
いつかは子供に部屋を与えますが
こうして家族が一つ部屋の中で寝るのは
この時期しかないと思ったからなんです。
ところで、
子供たちの心が荒れていると言う問題も
住宅設計の閉鎖性と関係があると思いませんか?
日本の昔の住宅間取りというのは、
特別な仕切りのない開放感があり、
階段の上り下りや、それぞれの部屋に行くのにも
共有の空間がありました。
自分の実家も、
玄関から2階に上がる階段は近いのですが、
応接間と居間の中間にあり、
こっそり自分の部屋に行くことは不可能です。
怒られて顔を見たくないって思うときでも
どうしても通らなきゃいけないスペースでしたよね。
ところが最近の住宅はと言うと、
玄関を上がればすぐに個々の部屋に行けるような
設計を希望する親が多いのです。
家族の誰とも顔をあわすことのなく
個室に閉じこもったままや、
同じ家に住んでいた家族が事故、事件に遭った場合、
気づかなかったというケースだって起こりうるわけです。
昔は縁側から、
近所の人や通りがかりの人との会話を通して、
周囲とのコミュニケーションのとり方を学びました。
心のつながりが、家族の中でも
地域の中でもなくなってしまい、
まったく干渉されずに
一人で暮らしていくのが楽でいい、
心のつながりがなくていい、
という人が多くなってきました。
家族の中で心のつながりや住居のあり方を
これから考え直していく必要があると思います。
2001年6月3日(日)
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